ぼちぼちカメ日記

ロマンス本を中心とした読書ブログです。

ペイシェンス

話題作?問題作?

ペイシェンス 愛の服従 (二見文庫 ザ・ミステリ・コレクション(ロマンス・コレクション))ペイシェンス 愛の服従 (二見文庫 ザ・ミステリ・コレクション(ロマンス・コレクション))
(2014/09/22)
リサ・ヴァルデス

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の感想を。

受け入れらない方も多いだろうなというこの作品。

私の場合は、H/Hの嗜好に関しては特に嫌悪感もなく、それはそれで良いと思うのです。

愛の形はそれぞれで、本人たちが幸せならなんら問題はないのですから。

ただすこし気になってしまったのは、マシューがあまりペイシェンスを尊重していなかったのではないか、ということなのです。

結果的に問題はなかったのでしょうが、セーフワードもあまり意味がないかのような扱いでしたし、マシューがペイシェンスのことが好きなのは本当によくわかったのですけど、我儘な支配欲というか、そういったものばかりが目についてしまったのです。

あの時のあれはプレイ(といういい方でいいのかわかんないですが)の一環でいいのか?我慢できなかっただけなんじゃないか・・・とか。

ペイシェンスの心をああいう形で解放するのもよしですが、マシューが自分の趣味に追い込んだように見えなくもなく・・・

やっぱり合意の上で、お互いの足並みそろえつつ(言い方なんかおかしい?)至ってほしかったなぁ。

前作のヒーローの、とにかく周りのせいでがんじがらめになってそれでも彼女が愛おしくて手放せない・・・!という心理が切なくて真に迫っていてそれがとても素敵だった分、マシューにもそういった面を期待してしまったのかもしれません。

マシューがなぜそういう嗜好を持つに至ったのかがとにかく知りたかった。

母や父との確執についてももっと読みたかった。

思い通りにならない事柄やそれに対しての苛つき、衝動をすべてペイシェンスとの行為で昇華させようとしていたような、そういった幼稚さを感じてしまいました。

なんというか行為や復讐優先であまりペイシェンスとのことについての葛藤がなく、蔑ろにされた感?

でもたぶん、続きが出たら買うんだろうなと思うので、再読したら感想変わるかもです。

さて。2014年も終わり2015年が明けました。皆さまにとって幸せな一年となるよう願います。

今年も頑張ります~!