めぐりあう四季
いつも通りご無沙汰更新ですこんにちは←
めぐりあう四季の感想です☆
この作品はご存じの方も多いでしょうが作品集となっておりまして、
四人の豪華作家陣によって、「10年ぶりに男女が宿屋で再会したら」
という設定に基づいて作られています。
同じ設定でもまったく違う物語がつづられていて、やはり作家って凄いと思わされます。
では感想いってみよー!
ステファニー・ローレンス
<ローグ・ジェラードの陥落>
お金持ちでハンサムで放蕩者の名門出身の子爵、ローグ・ジェラードは雪により已む無く宿屋で一夜を明かすことになる。
しかしその宿屋には、美しく成長した幼馴染がいて・・・!?
ジェラード君が彼女に屈しまいとする姿がおかしくってですね!
男女の駆け引きやお遊びを知り尽くした男性が無垢な女性に振り回されるというのはお決まりのパターンではありますが、
ヒロインが誇り高く筋の通った女性なのでとてもさわやかでした。
・・・『陥落』ってタイトルですけど、実は最初からオチてるというねw
メアリ・バログ
<魅せられて>
男爵リチャードは事故によって馬車が故障し、宿屋で足止めを食らうことに。
修理が終わり次第出発するつもりだったのだが、ある一人の女性を見かけて・・・
私はバログ作品が大好きなわけですが、今回もよかった!
この切なさが堪らないのです。バログ作品にしかない独特の切なさが。
きゅうぅぅと巾着を絞るかのように心にひだがよるというか。
いつもながら頑固な二人なので、「もう意地を張るのやめようよ!プライド捨てようよ!」
と何度思ったことか 笑
最終的には勿論二人とも正直になりますが、その過程が素晴らしい。
心理描写や風景描写がすべて五感に訴えかけてくるところが一番の魅力でしょうか。
ジャッキー・ダレサンドロ
<オンリー・ユー>
伯爵未亡人となったキャシーは、実家への帰途にある宿屋に宿泊することを決心する。
宿屋の主人、イーサンに会うために・・・
はい。キャシーの両親はいわゆる”毒親”でございます。
といってもロマ本界ではそれも珍しくはないのですが、やっぱりね、読むたびに胸が痛みます。
けれどキャシーにはイーサンがいました。
イーサンすごく良い男で。とにかく彼女を守ろうとするのです。
愛しさが募りに募ってちょっぴり彼女を恨んだりもするのですが、
幼いころから彼女にメロメロなので、封じていた気持ちを抑えきれなくなっちゃうのです。
キャシーも良い意味でお嬢さんなので、とても素直にイーサンへ気持ちをぶつけます。
4つの作品の中で、一番感情が表に出ている二人かなと思います。
キャンディス・ハーン
<これからずっと>
退役した(本当は退役というものはないのだそう)海軍大佐サム・ペローは友人宅へ向かう途中、宿屋で休憩を取っていた。
するとそこに一人の公爵未亡人が現れて・・・
4つの作品の中で最年長カップル。なので二人の歴史が長い。
そのせいか二人がこじれた回数もダントツに多い。
二人とも大変な過去を背負っているので、このページ数はきつかったんじゃないでしょうか。
もっと葛藤とか事情とか、細かいところを読みたかったです。
あと、サムも辛かったでしょうけど、ウィリー(公爵未亡人)の過酷な環境を生き抜く力が凄くて、
なんだかサムが頼りなかったですね。
ウィリーにはもっと大らかで、包み込みように愛してくれる人のほうが似合ってるんじゃないかなあと勝手に思ったり。
まあ彼女にはサムしかいなかったのでしょうから、彼女が幸せならそれで良いのですけども (何様)
全体的な感想としては、それぞれで一冊になるに十分な内容で、大変豪華な作品集でした。
ハーン作品は今までに読んだことがなかったので、またいつか読んでみようかなと思ったり。
(そもそもウィリーは他作品に出てくるんだそうです)
ロマ本に限らず、漫画くらいしか読めない状況が続いていましたが、なんとか回復しつつあるようです。
ぼちぼち更新していきます~
次はSEPのシカゴスターズの2巻の感想です☆