燃ゆる十字架のもとに 第二巻 第三巻
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まとめて感想!
二巻目は静かながらも細々した事件があって、不穏な空気があったように思います。
読み終えて感じたことは、クレアとジェイミーの20年間を埋めるお話だったのかなあということ。
ダイアナさんがアウトランダーを綴る中で、クレアとジェイミーをより深く知って生まれたお話なのだろうなと。
きっとこんなことがあった筈、こんな風に思ったんじゃないか。
そんなふうに綴っていたんじゃないかと。
フランクのことにしても、はじめはあまり良い印象がなかったのです正直。
でもクレアが本当にフランクを愛していて、フランクもまたクレアとブリーを愛していて。
むしろ愛していたからフランクは辛かったんだなと思えました。
知っていたはずの妻があらゆる意味で変わってしまう。自分のせいではなく。
それでも愛しい。だからこそ憎い。
でも、幸せになってほしい。
そんなフランクの声が聞こえるような気さえして。
フランクがここにきて存在感を増していて、とても切なかった。
(二巻なのか一巻なのか、はたまたそれ以前なのかわからなくなってしまった)
そして三巻。
ロジャぁぁぁーーーーーー!!!
ロジャー酷い目にばかり遭っていてあんまりにも可哀想。
なんでこんなことになったんですかね。
時代のせいで片づけていいのだろうか。いやよくない(反語)
まあ、結果的にロジャーの強さが証明されて良かったのかもしれないけどそれにしても・・・
ドゥーガルのアホーーー!!(;´Д`)
いやでもなぁ。ううぅ。
まあロジャーはこれくらいにして。
今回もジェイミーのセリフには泣かされましたよ。
いろんなとこが焦げました。
「だが、きみといると痛くない」
「おれが痛みを感じずにいられる唯一の場所は、きみのベッドだと知っているか、サセナッフ?きみを抱くとき、きみの腕の中で憩うとき―傷は癒える。傷痕を忘れられる」
号・泣!
10年以上前のただの捻挫ですら痛むときがある。
彼の傷が痛まないわけがないのに、どうしてそこに想いがいかなかったのだろう?
傷痕は体だけじゃなく心にもあって、でもそれを癒すことができるのはクレアという唯一無二の存在。
反対に、クレアはあまり語らないけれど、彼女の喪失を癒すのもまたジェイミーだけで。
ブリーを支えとはしても、彼以外にその穴を埋めることのできる人間は決して存在しなくて。
どれほど深く、そしてどれほど危ういものなのか。
けれどだからこそ美しく輝く。
クレイグ・ナ・デューンの叫びは、時を渡れなかった人たちの叫びだけでなく、渡ることが出来たが故の声にならない叫びも含まれているのかもしれない。
アウトランダーを読むとき、心が遠い場所へ運ばれていくように感じることがあります。
それが彼らのいる遥か昔のスコットランドなのか、自分の未来なのかはわからないのですが、自分も旅人になったかのような感覚に陥るのです。
凄い作品なのです。
だからもっと多くの人がこの作品に触れられるように、ヴィレッジさん。
頑・張・って!!